1/30/2012

幼馴染はなぜ勝てないのか

最近田舎だとか昔だとかそんな幼馴染の話をよく見るんですよ。これは大筋ノンフィクションとして読んでるんですけど。今回のテーマはフィクションです。

物語と言っても少年青年向け。
ここでの「幼馴染」は女性になる。
男をネタにしても面白くないとは言うけれど、こう属性として分けられて有象無象にその在り様だけを消費される。これは女の子の身からしても迷惑な話だろうが…



さて本題。
フィクションで
「幼馴染属性は隕石少女に勝てない」
という事実から掘り下げて行きたい。
隕石少女というのはボーイミーツガールでよくある空から降ってくる少女の事として理解してもらいたい。スパイだったり魔法使いだったりは関係なく「主人公に突然の出会いをするヒロイン」の事だ。だいたいこの子と結ばれて終わる。

【幼馴染のキャラから考える。】
まず幼馴染によくあるキャラ設定として
・既に好感度MAX
というものが顕著だ。
だいたい過保護になりすぎている。まずここで一般読者は置いていかれる。ここまで好きなのになんで主人公に告白すらしてないのか、振る舞いは過剰なのに何故「告白」になると恥ずかしがるのか。いやもっと大胆に恥ずかしいアプローチしてるだろ!!勝手に解せないライン引いてんじゃねえよ!だから負けるんだよ!!ってキャラ。(ここでは朴念仁もとい主人公については至極適当に扱わせてもらう。)

反対に
・昔は仲が良かったけれど…
ツン成分がめちゃくちゃ強い子。昔はあんな事やこんな事したけど暫く話してないよって子。この疎遠のきっかけは事件が多いけど多様性がある。話が進むうちに朴念仁と再び接近するけど、その後はだいたい隕石少女とぶつかる様になる。

料理できるとかスポーツできるとか旧家だとかそんなものは後付けでいいです。ちなみにこのキャラ付けは妹にすごく似てますね!妹は一定の需要があるからこんなクソみたいなキャラ付けでも隕石少女ナシでメインに成り得てしまうのが凄い。


【隕石少女との描写の差から考える】
まず隕石少女が負ける様な例はキャラが選べるゲーム以外ではあまり見ない。それはなぜ…

・主人公と読者のリンク
時系列で主人公が最初に出会うヒロインは勿論幼馴染である。しかし読者はと言うと隕石少女になる。ここでいきなり噛み合わない。
そして隕石少女のアドバンテージでは好感度が上がって行く楽しみがある。幼馴染の好意は足蹴にするくせにこの楽しみには気づく主人公!くせぇ野郎だ!!そして隕石少女の一挙手一投足に一喜一憂しつつ一日千秋の思いを募らせていく。元幼馴染スキーとしては
こんな放置プレイに胸が痛む事が幾度となくあった。そして読者は主人公と自分を重ねて隕石少女へと傾いてゆく。この時点で勝負ありだろう。


【他の要因】
・家族的な立ち位置になりがち
・キャラ志向によるサブキャラの台頭


まぁこんなものだろう。
僕としてはもう少し幼馴染メインにしたものがあってもいいんじゃないかなと思う。
「幼馴染の少年と空から降ってきた女の子が出会って急接近している。これを見て少年への気持ちに気づき、努力して少年に思いを伝える女の子の話」
とか視点を変えたものがもっとあってもいいと思う。MFを筆頭とした興味のある属性のキャラに萌えるだけの最近の風潮に少しだけ逆らうのも面白いと思う。例えばガガガ文庫はその様な感じがあるので僕は好きだ。

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