12/29/2011

予備校体験記

受験も間近に控えた師走の始め、冬季講習くらい行ってみようと思い立ち、大枚を叩き日数にして10日前後、時間数にして12時間を4コマで実質48時間ほど某予備校に通うことにした。

そもそもが一般的な講義とは少し変わった感じだが、予備校というものの雰囲気を少しでも感じ取ってくれたら幸いだ。

まず受講したのはセンター用の一番人が多く普遍的であろう講座を1つと特定の大学への特化用の講座を3つ。後者の分類は10-20人の比較的少人数の講座が2つ、参加人数3人という超少人数講座が1つ。数えてこの4講座になる。

ちなみにお値段だが1講座18000円という値段は正直高い。さすが受験のプロだけあって講義は良かったと思うのだが、だからといえ1時間に1500円も払う気にはとてもなれなかった。内容は毎週真摯に受けてきたら落ちる理由が見当ら無いように思う程度には楽しめた。ーしかし予備校に定期的に金を落とす大方の人間は自分で勉強ができないことは明らかだ。だから落ちるのだろう。ー さて少し話が逸れた、しかし講義を受けたからには金は払わねばならないのは当たり前だ。まぁこんなことを言っておいて代金先払いなのだけれど。


さあ肝心の内容の話をしよう。

・大人数講座、選択科目:古文
60-70人程度。テスト演習からの解説で毎回始まった。スーベニアよろしく日々の学習に使えるだろう小冊子を貰った。校内生は既に持っているようだった。語呂合わせだったり文法だったりのルーチンワークの様な暗記分野はやはり普段の授業の延長線上なのか自分は知識のなさが露呈したようについていけなかった。ここはプリントを確認するのみで終えた。そして問題演習では文章の納得のいかない点をプリントと講義で理解しつつ進めてゆく。ここでは単語だったり文法だったりの足りない点を即興で埋めつつできたと思う。学校のものよりペースも早く自分好みである。なんといっても質問が挙がるであろう点を先回りするように解説していくものだからよっぽどお粗末な人間で無い限りは口を挟む必要がないのだ。
モチベーションを高めるためか苦手分野を晒すためか会場内の正答率を挙げてくれる点で自分には効果ありだった。
おまけで私語禁止ということなので全体的な空気は暗い。ピリピリしていたの方が合ってるかもしれない。
特記すべき点はこのくらいだろうか。



・特化講座1,2 選択科目英語、古典
だいたい15人程度。某大学に特化タイプなので過去問から抽出した問題を演習。英語は既存の読み方をオルタする事を目的としたもので一貫性があった。古典は文法の解説をしつつなものだから慣らしのように感じられた。ただこちらの手土産は多く、一読に値するものがあった。担当の講師にはどうも人気というものがあるらしく校舎を引っ張りだこだとか。人気とかそういった話は軽く聞いていたものの「ここまでのものか!」と思う事があった。ーしかし、本当に人気の講師は申し込み時点で埋まっていた。…つまりは私の受けたかった講義のうち一つは満席だったのだ。ー また話が逸れた。英語については文の読み方をいくつか意識してやったおかげか主題は掴めていたように思う。配点の高い部分でこれは嬉しい効果だった。古典ではやはり慣れなのか当時の知識もついていたおかげかリズムで読めるようになったように感じる。…正答率はひとまずおいておこう。数を強制的に熟させられるという点でも特化講座を取った甲斐があったというものだろうか。



・特化講座3 現代文
3人であった。教室に集った有志の数である。確かに1番教養的であり、今まで培ってきた地力が如実に出る科目であるがなるほど、ここまでのレベルを志望するにあたってわざわざ現代文に割く時間は少ないだろう。だが少ない。
テスト演習から始まったこの講座だが、講習で講師と会話をする事になるとは思わなかった。志望学部から学校、名前、家の位置、文理、部活遍歴などなどを聞かれた。全てありのままに答えるのも憚られて無論いくつかダミーの解答をしたが、まさか講座内でハンドルで呼ばれるようになろうとは完全な誤算である。これは無駄話ではないか?と思ったが、子答えて曰く「説明の仕方から性格を見ている」とのことであり、僕にはまだよく分からない話だった。僕がまあまあ本を読むことに話だけで気付き、「マイケルサンデルの本はいいよ」だとか「丸善はポイントがつくし生協は本も割引があるからいい」だとか有意義な話を聞いていれば、これは中々に効果のある手法ようで感心してしまった。講義や解説も解答が予備校で割れるような問題でも論理的に説明ができる人だったので度肝を抜かれてしまった。
不人気講座というより科目の重要性を履き違えられていることでこんな講師が埋もれてしまうというのは些か悲しいと思わせられた。


概ねこういった感じだったが、どの講座も自分のやり方を確認しつつ受けることで少し視点に角度を付けるということをできるようになったと感じた。この体験が合格という2文字に繋がることを祈ると同時に、自分で利用して値段分の結果に繋げて行かないとなととも思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿